「アイテム」トップ > コンセプト

コンセプト

子どもたち一人ひとりに「できた!」「わかった!」を

子どもたち一人ひとりが「確かな学力」を持てるように。
その実現に向かって、「わかる喜び」「考える楽しさ」を育む新たな教材を教育現場へ供給しようと、筑波大学付属小学校の先生方とタッグを組み、「アイテム」制作という協働プロジェクトをスタートさせました。サードバージョンとなる新版「アイテム」でも、この企画の根幹は変わりません。
今、日本は様々な分野で課題が山積みになっています。この時代を乗り切っていく力を子どもたちに与えていくのが、私たち大人の使命であることは言うまでもありません。

教えられるままに教室の椅子に座っているのではなく、人の意見をよく聞き、自らよく考え、積極的に意見を伝える。そんな意欲態度の向上も、この一冊の問題集に託しました。
「アイテム」の単元構成は、どの子どものにも学力向上の目標設定が可能なように4つのステップを設けています。最後のステップ「チャレンジしよう」では、教科書に出てこないような頭をひねる問題も掲載されています。その中の1問を、クラスのみんなと1時間、2時間と時間を掛けて解いていく。そのプロセスも経験として子どもたちに与えていただければと思います。
新たな時代を切り開く叡智を築く礎として、「アイテム」が少しでも役に立てればと思います。

筑波大学附属小学校 算数研究部と「i*tem」

次期学習指導要領の動向が気になり始めている昨今、巷ではアクティブラーニングという言葉を耳にすることが多くなりました。日本の教育界はいつの時代もキーワードに翻弄される傾向が強いのですが、すでにアクティブラーニングの考えに基づいた算数の授業とはどんなものか探ろうという動きが見えます。
しかし、これまでの算数授業も子どもたちが協働的に学ぶ授業を目指して行ってきたはずです。大事なことは、学び手である子どもが意欲的に取り組み、確かな知識や技能を身に付け、そして何よりも算数が好きになるということを目的とすることです。
そのような理念を我々筑波大学附属小学校算数部が問題集という形で具体化したものが、この「アイテム」です。
「アイテム」は「I*tem」と書きます。「I」は自分、つまり子どもたち自身を指します。「tem」はTsukuba Educational Methodの頭文字をとったものです。
英語のitemには、項目や品物という意味があり、子どもたちにお馴染みのRPGなどでは、ゲットした様々な道具というイメージもあります。つまり「使える道具」としてのアイテムです。これは、身に付けた知識や技能を役立つものにしたいという願いにもつながります。
また、こんな時代だからこそ、もう一度算数が大好きな子どもを増やしたい、そんな想いもこめてみました。

今回で「アイテム」もサード・バージョンとなります。現在の学校現場が抱える真摯な悩みを解消するために、筑波の算数研究部6名が叡智を絞って作り直して皆様にお届けします。

明日の算数の時間が子どもの笑顔で埋め尽くされることに、この「アイテム」が役立つことを願ってやみません。

筑波大学附属小学校 算数研究部
田中博史/山本良和/夏坂哲志/盛山隆雄/中田寿幸/大野 桂/森本隆史

執筆者から

田中 博史
(たなか・ひろし)

1958年、山口県生まれ。
山口大学教育学部卒業。
山口県公立小学校教諭を経て、筑波大学附属小学校教諭。2017年より同行副校長。2019年、定年退職。
現在、「授業・人」塾代表。筑波大学非常勤講師。

前全国算数授業研究会会長
学校図書教科書「小学校算数」監修

「計算ドリル」と「チェックテスト」

「ドリルもきちんとやらせたい」「考える力をつけるための問題もしっかりとさせたい」「しかし、現場では予算が少なくてどちらも追うことは困難だ」。アイテムはこんな現場の先生方の声をくみ取り、その全てを盛り込んで作った欲張りな問題集です。全員にやらせたいドリルは書き込み式にし、問題数の確保と負担感の軽 減の両 方を実 現しています。また、ペーパーテストの代用にもなるようにチェックテストも掲載。それも、単元途中でも使えるようにしています。このアイテムが全国の子どもたちの確かな力を育むことに役立つことを願っています。

山本 良和
(やまもと・よしかず)

1963年、高知県生まれ。
高知大学教育学部卒業。鳴門教育大学大学院修了。
高知県公立小学校教諭、高知大学教育学部附属小学校教諭を経て、現在、筑波大学附属小学校教諭。筑波大学非常勤講師。

日本数学教育学会出版部常任理事
全国算数授業研究会会長
学校図書教科書「小学校算数」著者
「算数授業研究」編集委員

「活用問題」で思考力を

学習指導要領のキーワードである「活用」。アイテムでは,各単元において習得・活用・探究を意識した紙面構成とするだけではなく,3年~6年では,巻末に「活用問題」の特集頁を設けています。既習の学習内容のうち,何の知識や技能を,あるいはどんな考え方を用いればよいかということを考えさせる問題です。中には,生活場面や他教科の内容に関する表やグラフから事象の傾向を読み取るような問題も用意しました。これらの問題を通して,諦めずに解決まで取り組もうとする態度,すなわち「活用しようとする態度」の育成も目指しています。

夏坂 哲志
(なつさか・さとし)

1964年、青森県生まれ。
東京学芸大学教育学部卒業。
青森県公立小学校教諭を経て、現在、筑波大学附属小学校教諭。筑波大学非常勤講師。共愛学園前橋国際大学非常勤講師。

全国算数授業研究会常任理事
日本数学教育学会実践研究推進部理事
学校図書教科書「小学校算数」著者
「算数授業研究」編集委員
理数授業研究会代表

4つのステップを上手に活用

学んだことを様々な問題場面で活用することによって、より深い理解を得ることができます。また、他の学習内容と関連付けることによって、新しい知識や技能を獲得していくときに生きて働く力になります。アイテムは、①「練習しよう」(導入)、②「たしかなものにしよう」(習得)、③「活用する力をつけよう」(活用)、④「チャレンジしよう」(探究)の4つのステップで構成されています。③や④には少し難しい問題もありますが、子どもたちがこのような問題に挑戦してみることによって、学びがより豊かなものになっていくことを願っています。

盛山 隆雄
(せいやま・たかお)

1971年、鳥取県生まれ。
玉川大学文学部教育学科卒業。
学習院初等科教諭を経て、現在筑波大学附属小学校教諭。
横浜国立大学大学院数学教育専攻修了。

日本数学教育学会意識調査委員
全国算数授業研究会常任理事
「算数授業研究」編集委員
教育出版教科書「小学算数」著者志の算数教育研究会代表

「授業でわかる!」で数学的活動を

アイテムには、子どもが「算数は楽しい」、「算数は面白い」と感じるような数学的活動のアイデアがつまっています。「授業でわかる!」のページでは、数学的活動に使える面白教材が具体的に紹介されています。授業展開の仕方もわかるので、実際の授業にそのまま生かすことができます。子どもが喜ぶだけでなく、先生も授業力をつけることができる内容なのです。子どもは本質的に活動性に富むものです。そうした子どもの本性に根ざす数学的活動を取り入れることによって、楽しい算数の授業を創造することが大切です。

中田 寿幸
(なかた・としゆき)

1965年、東京都生まれ。
千葉大学教育学部卒業。
千葉県公立小学校教諭を経て、現在、筑波大学附属小学校教諭。

全国算数授業研究会常任理事
算数授業ICT研究会理事
日本数学教育学会研究部幹事
「算数授業研究」編集委員
学校図書教科書「小学校算数」著者

「ホームワーク」としても

アイテムの各ページには計算ドリルがついています。単元の初めの2ページは書き込みを可能にしたゆったりドリル。習い始めのときには、時間をかけて確実にマスターさせたいものです。単元の後半の2ページは、問題量を重視したきっちりドリル。トータルでは市販の計算ドリルと同等に近い問題数を確保しました。ドリルには、家の形の「ホームワークマーク」をつけています。これは授業の中で取り組んでもいいですし、自主学習や家庭学習用としても活用できるようにと考えました。家でも学校でも、考える力から計算の力まで、アイテム1冊あれば算数の力がついていきます。

大野 桂
(おおの・けい)

1976年、東京都生まれ。
東京学芸大学教育学部卒業。
私立高等学校、東京都公立中学校、東京学芸大学附属世田谷小学校教諭を経て、現在、筑波大学附属小学校教諭。

全国算数授業研究会常任理事
日本数学教育学会幹事
「算数授業研究」編集委員
算数授業ICT研究会理事
教育出版教科書「小学算数」著者

「知識・技能の定着」のために

アイテムでは、「知識・技能の確実な定着」のために、3つの特色を出しました。その1つ目は、「領域別単元配列」(3年~6年)です。学習の系統性や連続性を明らかにして、スパイラルな学びができるような構成となっています。2つ目は、「4つのステップ」です。基礎・基本を確実に押さえながら、学びの程度を少しずつ高められるような構成となっています。そして3つ目は、「ホームワーク」です。学習の振り返りを、家でもできるようになっています。「アイテム」が活用されることで、「知識・技能の確実な定着」に役に立つことを長っています。

森本 隆史
(もりもと・たかし)

1975年、山口県生まれ。
都留文科大学初等教育学科卒業。
山口県公立小学校教諭、山口大学教育学部附属山口小学校教諭を経て、現在、筑波大学附属小学校教諭。

全国算数授業研究会常任理事
日本数学教育学会実践研究推進部常任幹事
「算数授業研究」編集委員
共愛学園前橋国際大学非常勤講師
学校図書教科書「小学校算数」著者

授業の中での「item」

新学習指導要領が示され、「主体的・対話的で深い学び」の実現が求められています。アイテムには、知識・技能の定着を図るドリルだけではなく、「考える力」を育むことができる問題がたくさん載っています。これらの問題を使って授業をすると、資質・能力の柱でもある「思考力・判断力・表現力」を育むことができます。特に、「チャレンジしよう」(探究)のページに載っている問題はお勧めです。子どもたちが考えたくなるもの、子どもたちが数学的な見方・考え方を働かせる場面が出てくるものが多く載っています。アイテムを使って授業をして、深い学びが実現されることを願っています。

パンフレット「アイテム算数のご案内」

パンフレット「アイテム算数のご案内」
2020年春 改訂のご案内